こんにちは!東京ヤクルト販売の管理栄養士です。
心身の健康維持・増進にはバランスの良い食事から様々な栄養素を取り入れる必要があり、前回は骨の成長に欠かせない「カルシウム」についてご紹介しました。
そして今回は、カルシウムの吸収率アップに役立つ「ビタミンD」について、主な働きや1日分の目安量、ビタミンDの多い食品をご紹介していきます。
ビタミンDとは
ビタミンDは、カルシウムとリンの吸着を高め、強い骨をつくるために必要なビタミンです。
ビタミンDの主な働きと目安量
ビタミンDの主な働きは、強い骨の形成と維持に必要なカルシウムの体内吸収を助けることです。 取り入れた食料品やサプリメントからのカルシウム吸収を、ビタミンDが助けることによって強い骨を維持していきます。
また、ビタミンには水溶性と脂溶性があり、ビタミンDは脂溶性ビタミンです。脂溶性ビタミンは、摂りすぎると肝臓などに蓄積し過剰症になる可能性もあるため、耐容上限量が設定されています。
18歳以上の男女の摂取目安量は8.5㎍(※1)と設定されています。
※1 引用元:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年度版)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09411.html
ビタミンDを身体に取り入れる方法は、「食事」と「日光に当たること」の2つあります。
ビタミンDは「日光」から取り入れられる!?
ビタミンDは日光を浴びることで、紫外線によって皮下でつくられるのです!
1日10~20分は日光を浴びることで、体内のビタミンD合成につながります。コロナ禍による外出自粛でお家時間が増えたいま、散歩やベランダなどで10分ほど日光を浴びるなど意識していきたいところですね。
ただ、屋内で窓越しに日光に当たってもビタミンDは生成されません。日焼け止めや長袖やロングスカートなどの衣服で身体を覆っている人は、食生活にビタミンDを多く含む食品を取り入れることをおすすめします。
ビタミンDを多く含む食品
- 魚類
サケ(80g)に含まれるビタミンDは26㎍、イワシ2尾(50g)では25㎍です。
- きのこ類
まいたけ1パック(100g)に含まれるビタミンDは4.9㎍、えのきたけ1株(200g)では1.8㎍、干しシイタケ5個(25g)では4.3㎍です。
↑ ビタミンDが多く含まれる「きのこ」
引用元:文部科学省 食品成分データベース
ビタミンDが不足すると…
ビタミンDの摂取が少なすぎる人は、骨が軟化し細くなってもろくなる病気を発症するおそれがあります。この病気は、小児の場合は「くる病」、成人の場合は「骨軟化症」と呼ばれています。
また、ビタミンDは、その他多くの意味において身体にとって重要な栄養素です。たとえば、
- 筋肉を動かすため
- 神経が脳と身体とのメッセージを伝達するため
- 免疫系が体内に侵入してくる細菌やウイルスを撃退するため
などに必要不可欠です。カルシウムとともにビタミンDも高齢者を「骨粗しょう症」から守るのです!
引用元: 厚生労働省「総合医療」に係る情報発信等推進事業 https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/10.html
まとめ
ビタミンDは、強い骨に必要不可欠な栄養素だということがお分かりいただけましたでしょうか。健やかな毎日のために、バランスのよい食事や日光を浴びることも意識していきたいですね。