ご懐妊おめでとうございます!出産を控えているプレママへ送るヨガコラムです。
お腹が大きくなる妊娠中はどうしても運動不足になりがち。急激に増加する体重や体調の変化で、今まで通り思うように動かせなくなった身体には、あなたが思っている以上に負担がかかっています。
だからといって全く運動をしなくなると、血流が悪くなり赤ちゃんへ酸素や栄養が届きにくくなってしまいます。特に腰痛に悩まされる妊婦さんは多いのではないでしょうか。
今回は妊娠中の全身をスッキリさせるヨガポーズをお伝えします。妊娠初期から後期まで行えるヨガで身体の不調を予防し、改善を目指して楽しいマタニティライフにしましょう!
目次
マタニティ期間の腰痛の原因と解決策
マタニティ期間のつらい腰痛。普段とはちょっと違う痛みに悩む妊婦さんも多いのではないでしょうか。
妊娠中の腰の痛みは、お産に向けて体が準備を始めることが原因で起こります。
妊娠初期の腰痛
妊娠すると出産に向けて『リラキシン』というホルモンが多く分泌されます。お腹が大きくなる前から腰痛が始まっている方はこのホルモンの分泌が大きく関係しています。
リラキシンは骨盤関節や骨盤周りの筋肉、靱帯を緩め、お産のときに赤ちゃんが産道を通りやすいようにしてくれる作用があります。
しかし、一方で骨盤に歪みを生じさせたり、腰周りが不安定になったりして腰痛につながります。
妊娠中期~後期の腰痛
中期や後期になるとホルモン分泌の影響だけでなく、体重増加やお腹が出てくることで、より一層、腰へ負担がかかります。
妊婦さんはお腹が大きくなるにつれ、重心が前に傾いてくるのを体を反らせてバランスを取ってしまいがち。反り腰が腰痛を悪化させている可能性が高いです。
体重が増え体を動かしにくくなるため、運動不足から腰痛になることも考えられます。運動不足は筋肉量の低下や血流を悪くし、その結果、冷えや腰痛を引き起こします。
どうしたらいい? マタニティの腰痛解消
運動不足の解消には、簡単なストレッチやマタニティヨガがおすすめです。
特に、マタニティヨガは深い呼吸を意識するので、リラックスできてストレス解消になるだけではなく、お産の準備にもつながります。
ストレッチやマタニティヨガ以外に軽いウォーキングも効果的です。近所の散歩や買い物など、できるだけ歩くようにしましょう。また、体と赤ちゃんに負担がかかるハードな運動は避けましょう。
マタニティヨガは腰痛改善に効く? 効果的なポーズは?
マタニティヨガでは筋肉をほぐし血行を良くすることで腰痛の症状をやわらげることができます。
今回は腰痛にアプローチするヨガポーズを4つご紹介します。ゆったりとした気分で無理せず体を動かしていきましょう。
腰痛をやわらげ全身スッキリ! マタニティヨガポーズ4選
【1】腰痛改善ストレッチヨガ
妊娠すると重たいお腹を支えるため腰痛になりやすくなります。定期的にしっかりほぐし、慢性的な腰痛を解消しましょう。
- 楽な姿勢で座ります。この時に、背中が曲がってしまう方は、お尻の下にクッション等を入れて高さを出して骨盤をしっかり立たせて座りましょう。
- 吸う息で胸の前で指を組み、吐く息で背中を大きく丸めて、手の甲を前に突き出します。
ポイント 吐く息の時に、目線はお臍を見ていきます。 - 呼吸を繰り返しながら、数字の8の字を描くようにして前後、左右に腰を伸ばしていきます。
ポイント 腰と手の甲を対角線上にひっぱるイメージをしましょう。
【2】足首回しで冷え対策ヨガ
これからの時期の大敵『冷え』。特に妊婦さんにとって、冷えは避けたいところです。足の末端から来る冷えは、血流をよくすると改善されていきます。足指やくるぶしをしっかりとほぐし、冷え解消を目指しましょう!
- 軽く伸ばしている左腿上に右の足首を乗せます。
- 左手の指と右足の指の間を一本一本差し込み合います。
- 右手で足首を固定したら、左手で足首を回していきます。
- 3周ずつ回したら、反対の足も同じようにほぐしていきます。
【3】マッサージでむくみ改善ヨガ
多くの妊婦さんを悩ませるマイナートラブル『むくみ』や『つり』。マッサージを行うと和らげることが期待できます。血行促進やリラックス効果も高いので、夜寝る前などに取り入れてみましょう。
- 恥骨の前で足の甲を床に置いて脹脛の内側が自分から見えるように置きます。
- パンを捏ねるようなイメージをしながら、程よい力加減で足首から腿まで下から順にマッサージをしていきます。
ポイント 膝下までは、手の親指の付け根にある大きい筋肉でほぐしていきます。膝上からは、肘から手首までの外側の骨(橈骨)で軽く押し当ててマッサージをします。 - 反対側の足も同じように行います。
【4】呼吸と伸びで自律神経を整えるヨガ
姿勢を整えると呼吸がたくさん入り、必要な酸素や栄養素が赤ちゃんに充分に届けられます。胸を開いて深い深呼吸を行うことを習慣づけ、いつでも新鮮な酸素を送っていきましょう。
- 吸う息で両手を大きく広げながら膝立ちになり、頭上で手を合わせます。
- 吐く息で胸の前で合唱をし、お尻をかかとへ戻していきます。
- これを3回〜5回繰り返します。
ポイント 吸う息の時、手を広げる時は肩甲骨からしっかり動かすイメージをすると、より胸が広がって呼吸が入りやすくなります。
マタニティヨガの動画もチェック!
お時間がある方は動画を見ながら一緒に動いてみましょう!
※妊娠経過に何らかのトラブルのある場合は、自己判断はせずに、必ず担当の産科医に確認してください。体調の変化や少しでも辛いと思った時は、必ずお休みをして安静にして下さい。
片岡 まこ/Mako Kataoka
ヨガインストラクター/ウェルビーイングディレクター/AMFT アンガーマネジメント士/マタニティピラティス インストラクター
10代前半から、ミュージカルや舞台などに出演し身体を使って表現することに親しみ、2014年ミス・アースジャパン・2015年ミス・インターナショナルジャパンファイナリストとして活動。その際に心身ともに健康であることの大切さに気づき、ヨガを本格的に学ぶ為に渡米しヨガ資格を取得。帰国後は、ヨガの魅力を沢山の方へ伝える為に、東京タワーメインデッキ貸切ASAYOGAをはじめ、様々なヨガイベントをプロデュース。
ヨガのみならず、マタニティピラティスや、持続的な幸せを目指すウェルビーイング論、そしてアンガーマネジメントなども伝えている。学校法人「文化服装学院」の非常勤講師、コラム執筆、広告出演やプロダクトプロデュースなど活動の幅は多岐に渡る。