自分らしく過ごせていないと感じてしまう方、何故か日常にモヤモヤが残る方、怒った後に後悔してしまう方・・・。
このコラムでは、そんな感情を抱いている方は是非取り入れていただきたい『アンガーマネジメント』をご紹介しています。
『後悔しない怒り方』で、子育ても仕事も程よく力を抜こう
子育てに仕事に、毎日が目まぐるしく過ぎてしまいますよね。
あなたも「あれ?今日私一日中イライラしてない?」なんて、ふとした時に思ったことはありませんか?
「時間がないって何度も言っているのに、子どもの準備が遅い!」「部下が失敗を繰り返して上司である自分が責任を取る羽目になった!」
色んなシチュエーションがやってきては、自分がイライラしているのを感じる。
その怒りは「誰か」や「何か」から来ているものではなく、実は自分自身から来ているものです。それを理解すると、すっと心が軽くなりますよ。
怒りが生まれるメカニズム
図のような、ライターをイメージしてください。
ライターには着火剤が入っていて、着火スイッチを回すと炎が大きく燃え上がります。
これを、人間の感情に置き換えてみましょう。着火剤部分は、私たちの感情です。
辛い、苦しい、悲しい、不安…。このマイナスの感情が多ければ多いほど、着火スイッチを回すと怒りに変換されていきます。
そして、ここで大切なのは、着火スイッチの横にある「べき」という文字です。
「〜すべき」や「〜であるべき」という自分の中の固定概念と、現実で起こった事実との間にギャップがおこると、感情が『怒り』に変換されていきます。
自分の感情が怒りの度合いを左右する
しかし「べき」が裏切られたとしても、非常に怒れる時、あまり気にならない時があります。
その差は、着火剤であるマイナスな感情や状態をどれくらい抱えているかが影響します。
二つの例を見てみましょう。
- あなたは前回会議に遅刻して怒られたばかり。今日の会議は絶対に遅れたくない。
「10分前には必ず到着しよう!」と思っていたのに準備をしていたら、子どもが「学校に行きたくない!」と言い出した。 - あなたは大切なクライアントへのプレゼンが上手くいき、社内での評価が上々中。
今日の会議も10分前に余裕を持って到着出来るように準備をしていたら、子どもが「学校に行きたくない!」と言い出した。
この二つのシチュエーションでは「子どもが学校に行きたがらない」という事実は同じです。しかし、その前に既に持っている自分の感情次第で、怒りやイライラの度合いが変化します。
ライターの着火剤の中にどんな感情が入っているかによって、怒りのエネルギーが変わってくるということです。
アンガーマネジメントで、怒らないようになる?
「アンガーマネジメントをすると、怒らないようになるの?」
講師をしていると、たまにこのような質問を頂きます。
しかし、アンガーマネジメントというのは「怒らないようになること」ではなく「後悔しない怒り方が選択できるようになること」です。
この図のように、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らないようになります。
よって「アンガーマネジメントが出来るようになる=怒らなくなることではない」のです。
「上手に怒る」とは、怒る時の3つのルール
- 人を傷つけない
- 自分を傷つけない
- モノを壊さない
ということを守って、怒りを上手に表現することです。
イライラが続いたら、力を抜いて
アンガーマネジメントを理解すると、力の入れどころが分かってきます。逆に言うと、力の抜きどころも分かるようになります。
頑張り屋のママだからこそ「子育てや仕事、全て完璧にこなさなきゃ!」と思いがちですが、程よく力を抜いていくのも、大切なセルフマネジメントになります。
「どうして毎日こんなにイライラしているんだろう?」と感じたら「あ、私頑張り過ぎているんだ」という、心と体からのメッセージに気付けるかもしれません。
そんな時は周りの方へ頼って、スパやマッサージへ行ったり、適度に身体を動かしたり、心許せる友人に会ったりして、自分の感情をリセットし心身共に余裕を持ちましょう。
普段頑張っている自分自身に、大きなハグをしてセルフラブを!
片岡 まこ/Mako Kataoka
ウェルビーイングディレクター
文化服装学院 非常勤講師 「ウェルビーイング・プログラム」
AMFT アンガーマネジメトファシリテーター
ナショナルアンガーマネジメト認定 NAME Certified Anger Management Specialist- I
ヨガインストラクター マタニティピラティスインストラクター
フィットネスモデル
東京タワーメインデッキ貸切“ASAYOGA”プロデューサー
10代の頃から、ミュージカルや舞台に出演し、2014年ミス・アースジャパンファイナリスト、2015年ミスインターナショナルファイナリストの経験の際に心身共に体調を崩したことをきっかけに、心と身体の豊かさを大切にしている。
一部上場企業でウェルネス事業部を立ち上げ、様々な企業の健康経営に7年間携わる。
独立後も、企業のウェビナーや講演会、学校法人などで登壇し、
ウェルビーイングの考え方を軸として、アンガーマネジメントやコーチングの要素を取り入れながら、“自分らしい生き方を見つけること”をテーマに活動行っている。
また、2015年から現在まで、東京タワー大展望台貸切ASAYOGAのプロデューサー兼ヨガインストラクターとして述べ6000名以上指導。
ヨガウェアのプロデュースや、フィットネスモデル、ライター、イベントプロデューサーとして、多岐に渡り活動をしている。
保護犬のハルコと、保護猫のレイコを引き取り、保護活動にも取り組んでいる。
不妊治療を経て、2022年1月、第一子出産。