幼い頃から便秘や下痢など、おなかの不調に悩む子どもたちは5人に1人。とても多いのが現状です。
せっかく「おやつを食べる」という楽しい時間を過ごすなら、腸の健康を意識し、普段から油脂と糖分、そして添加物を控えることによって、悪いものがたまらない体づくりをしていきませんか?
そこで「腸の健康のために、どんなおやつを選べばいいの?」というご質問にお答えしたいと思います!
腸が変わる!? 子どものおやつ選びのコツ
食べたものは腸で吸収される
私たちは体に取り入れた食べ物を消化吸収し、それらを血や肉にして活動をしています。栄養素の約8割は小腸で吸収されます。
腸内には100兆個、2000種類を超える細菌が住んでいて、健康な腸内では善玉菌、悪玉菌、日和見菌が2:1:7の割合で存在しています。
腸内細菌の総量はだいたい決まっています。なので腸内では、善玉菌が増えると悪玉菌が減り悪玉菌が増えると善玉菌が減るという勢力争いが常に行われているのです。
悪玉菌が増えるとどうなる?
悪玉菌が増えて腸内バランスが崩れると
- 免疫機能が弱まり風邪やインフルエンザにかかる
- アトピーやぜんそくなどのアレルギー発症を引き起こす
- 便秘や肥満、生活習慣病のリスクが高まる
など、腸内環境は私たちの健康に広く関わることが分かっています。
この悪玉菌が増える原因の一つに、添加物が多い食品の過剰摂取が含まれます。添加物は市販の子どものお菓子にも使われています。
原材料をチェック!腸に良い・悪いを見極める
添加物が使われているかどうかを見分けるために、食品表示欄をチェックしましょう。食品表示は原材料の多い順に書かれています。
普段子どもが食べてるお菓子のパッケージの裏側にある「原材料」を早速、見てみてください。
- 油脂や糖類、食塩が上位にないか
- 「/」の記載があるかどうか
- 「/」の後ろの材料は何か
を確認してみましょう。
「/」より後ろに書かれている材料が食品添加物です。前提として、どの食材でも過剰に取りすぎるのは良くはありません。あくまで食品添加物は安全が確認されているものではありますが、チェックをしないことにより過剰摂取をしてしまいがちですので、注意しましょう。
おすすめはシンプルで手軽なおやつ
おすすめしたいのは「シンプルで手軽なおやつ」。
例えば、蒸したとうもろこしやさつまいも、ヨーグルト、カットしたフルーツなど。
暑い日は、パイナップルやバナナなどのフルーツを一口大に切って凍らせておけば、アイス代わりにつまんで食べることもできます。市販のアイスより脂肪分も低くビタミンたっぷりです。
もう少し手作りを楽しみたい時は、ヨーグルトとフルーツを合わせてアイスキャンディーにしたり、豆腐を使った『白玉豆腐』や、甘酒を取り入れた『甘酒スムージー』など。
おにぎりや玄米フレーク、チーズ、きな粉や米粉を使ったおやつも良いですね!
まとめ
ママの選ぶ毎日の食材が、子どもの『腸元気』な未来を作っていきますよ!
菅野 香澄/Kasumi Kanno
管理栄養士/発酵食エキスパート1級/上級食育アドバイザー
管理栄養士として病院勤務に携わり、延べ3000人以上の栄養サポートを実施。現在はフリーランス管理栄養士として市役所や学校依頼の栄養講座の開催、支援センターでの離乳食相談会やコミュティカフェでのメニュー監修などを行う。その他、発酵調味料の講師育成、家族やママ自身の健康サポートをオンラインで開催。発酵調味料で家族みんなが幸せになる循環を増やすために活動中。