こんにちは!私は、東京ヤクルト販売の管理栄養士です。
今まで、骨の成長に欠かせない「カルシウム」
女性が不足しがちな「鉄と葉酸」
について、主なはたらきと多く含む食品などをお伝えしてきました。
今回は、エネルギーや体を作る成分でないものの、体の健康を維持するために必要な栄養素であるビタミンの中から「ビタミンB6」と「ビタミンE」について、主なはたらきや1日分の推奨量、各ビタミンを多く含む食品などをご紹介していきます。
目次
ビタミンB6 の主なはたらきと多く含まれる食品
ビタミンB6 の主なはたらきと1日分の推奨量
ビタミンB6 は、野菜類・穀類・魚介類・種実類などに多く含まれる水溶性ビタミンで、補酵素として多くのアミノ酸の代謝を助けています。
- 免疫機能の正常な働きの維持
- 皮膚の抵抗量の増進、赤血球のヘモグロビンの合成
- 神経伝達物質の合成などの生理作用
- 脂質の代謝
などに関わっています。
不足すると、皮膚炎・口内炎・貧血などが起こり、成人の場合は、うつ病・錯乱・脳波異常など神経系に異常が起こることもあると言われています。
1日分の推奨量は、18歳以上の女性で1.1㎎、男性で1.4㎎です(※1)。
※1 出典:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年度版)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09411.html
ビタミンB6 が多く含まれる食品
では、どのような食品にどのくらいビタミンB6が含まれているのでしょうか(※2)。
- ブロッコリー 1株(250g)0.75㎎
- 玄米 小盛1杯(100g)0.21㎎
- かつお 一柵(250㎎)1.90㎎
- いりごま 大さじ1(9g)0.06㎎
※2 出典:公益社団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b6.html
ビタミンE の主なはたらきと多く含まれる食品
ビタミンE の主なはたらきと1日分の目安量
ビタミンEは、アーモンドなどの種実類・油脂類・穀類・魚介類・豆類・野菜類に多く含まれる脂溶性ビタミンで、脂質とともに腸管からリンパ管を経由して体内に吸収されます。
抗酸化作用が非常に強く、
- 過酸化脂質の生成を抑制し、血管を健康に保つ
- 血中のLDLコレステロールの酸化を抑制する
- 赤血球の破壊を防ぎ、老化を防止する
作用が知られています。
不足すると、神経や筋障害の症状がみられることがあり、そのため血行が悪くなり、冷え性や頭痛、肩こりなどを起こしやすくなります。
また、抗酸化力が低下するため、肌を紫外線などの刺激から守りにくくなり、シミやシワができやすくなります。さらに、血液中のコレステロールも酸化しやすくなるため、動脈硬化の原因にもつながると言われています。
1日分の目安量は、18歳以上の女性で5.0㎎、男性で6.0㎎です(※1)。
※1 出典:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年度版)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09411.html
ビタミンE が多く含まれる食品
では、どのような食品にどのくらい葉酸が含まれているのでしょうか(※2)。
- ひまわり油 大さじ1(12g)4.7㎎
- 玄米 小盛1杯(100g)0.5㎎
- うなぎ 中一尾(150g)11.1㎎
- 調整豆乳 コップ1杯(200g)4.4㎎
※2 出典:公益社団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b6.html
まとめ
今回は、体の健康を維持するために必要な栄養素であるビタミンの中から「ビタミンB6」と「ビタミンE」について、主なはたらきや1日分の推奨量、各ビタミンを多く含む食品などをご紹介していきました。いかがだったでしょうか。
心身の健康維持・増進には、バランスの良い食生活でさまざまな栄養素を取り入れることが大切です。