毎日休みなく家事や育児に追われているのに、「専業主婦は楽でいいよね」なんて言われて、ちょっと辛い気持ちになったことはありませんか?
また、「専業主婦の私が毎日やっている家事や育児って、本当はいくらの価値があるんだろう?」
「主婦の仕事を時給換算したら、いくらになるんだろう?」と、ふと疑問を感じたことはありませんか?
実は、毎日の家事を時給に換算して考えてみると、その価値が改めて見えてきます。さらに、家事や育児など専業主婦が担う幅広い仕事を仮に時給2,000円として年収換算すると、1,000万円以上になるという計算もできます。
このコラムでは、そんな専業主婦の日々の頑張りを「お金」という新しい視点で見つめ直し、あなたらしく前向きにお金と向き合うためのヒントをお伝えします。
第一回目は『ママたちが自分らしくお金に向き合う価値観について』です。
専業主婦業は年収換算すると1,000万円以上! ママの本当の価値とは?
お金を稼がないことに関して劣等感をもつ専業主婦の方は少なくありません。
家計の中心となっているパパの収入から「お金をもらっている」という意識が、ママたちにはあるようです。ご自身に収入がないと考える分、自分のために使うお金は極力節約しようと考えることもあると思います。
でも、よく考えてみてください。専業主婦の仕事の価値は0円なのでしょうか?
専業主婦の仕事は『名もなき家事』も含めると年収1,000万円!?
家庭内での仕事に対して、もし給料や報酬が発生するとしたら?その価値を考えたことはありますか?
ご飯を作る、洗濯をする、掃除をするという一般的に家事と呼ばれるものだけではなく、献立を考える、調味料やストック品を補充する、子どもの学校や幼稚園・保育園の準備、宿題を見る、ポストの不要なチラシの処分…という、いわゆる『名もなき家事』がたくさん。
家事だけでなく、育児も重なり、お子さんが小さいときは、ほっと一息入れる自分の時間もほとんどありませんよね。
2026年9月現在、東京都の最低賃金は1,226円です。なお、2026年10月1日からは1,280円に引き上げられます。※1
さらに、家事代行やベビーシッターなど、家事や育児を担う仕事にも実際に対価が支払われています。そう考えると、普段家庭の中で何気なく行っている家事や育児にも、仕事としての価値があることが見えてきます。
では、主婦が日々行っている家事を時給換算すると、どのくらいになるのでしょうか。
2018年8月にアイロボットジャパンが発表した「日常の家事に関する意識調査」によると、「家事における主婦の働き」を時給換算するといくらに相当すると思うかという質問に対し、回答の平均は1,639円でした。※2
もちろん、これは主婦の家事労働の市場価格を示すものではなく、回答者自身が考えた金額の平均です。それでも、普段は給料が発生しない家事にも、金額に置き換えて考えられるだけの価値があることが見えてきます。
※1:【出典】東京労働局「東京都最低賃金を1,280円に引上げます」(2026年9月1日発表)
※2:【出典】アイロボットジャパン「日常の家事に関する意識調査」(調査期間:2018年7月13日~16日/全国の20~40代の既婚女性600名/アイロボットジャパン調べ)
専業主婦の仕事を年収換算するといくら?時給にすると2,000円?
家事や育児には給料が発生しないため、専業主婦の仕事に決まった『時給』はありません。では、家事や育児を仕事として考えた場合、その価値はどのくらいになるのでしょうか。
掃除、洗濯、料理、買い物、育児…そして『名もなき家事』、さらには家計管理やご近所付き合いまで、専業主婦が日々担っている仕事は多岐にわたります。
これを時給換算し、さらに年収にして考えると、専業主婦の仕事の価値が改めて見えてきます。
専業主婦の仕事を時給換算すると? 仮に時給2,000円として考えてみよう!
先ほどご紹介した調査では、主婦自身が考える家事の時給換算額は平均1,639円でした。
ここでは、家事だけでなく育児なども含めた専業主婦の仕事を、仮に時給2,000円として考えてみましょう。
朝7時から23時までの16時間、365日家事や育児を担うと仮定します。
すると、
- 2,000円×16時間×365日=1,168万円
この条件で単純計算すると、専業主婦の仕事は年収1,000万円以上に相当する計算になります。
もちろん、これはあくまで一定の条件に基づいた試算です。
それでも、年収換算というひとつの視点から考えてみることで、日々担っている家事や育児の大きさや、その価値を改めて見つめ直すきっかけになるのではないでしょうか。
専業主婦の『家事』労働の価値と向き合う
社会では、誰かの役に立つ仕事に対して、対価としてお金を得ることがあります。家庭の中で日々行っている家事や育児も、家族の暮らしを支える大切な仕事です。
とはいえ、家庭内で行う家事や育児に、実際に時給や給料が支払われるわけではありません。だからこそ、まずは日々自分が担っている家事や育児の価値に目を向けてみてはいかがでしょうか。
あなた自身が、自分の労働に価値があると認めることが、お金や将来に前向きに向き合う第一歩です。
専業主婦が収入を意識して自分らしくお金と向き合うために大切なこと
専業主婦が日々担っている家事や育児は、収入として目に見える金額だけでは測れないものです。先ほどの試算のように、時給や年収に置き換えて考えてみることも、その価値に改めて目を向けるひとつの方法です。
だからこそ、これまで家事や育児を担ってきた経験や自分自身の力を大切にしながら、ライフスタイルの変化に合わせて、無理のない範囲で収入を得る働き方に目を向けてみるのもよいでしょう。
「子どもが幼稚園に通い始めたから」「扶養の範囲内で」など、できる範囲から仕事を探してみるのもいいですね。
自分で収入を得ることが、自信や新しい楽しみにつながることもあります。自分らしくお金と向き合うためにも、今の自分に合った働き方を考えてみてはいかがでしょうか。
また、仕事を始めることで家事や育児との両立が難しくなることもあるでしょう。無理をひとりで抱え込まず、家事や育児の分担について家族で話し合うことも大切です。
今回の記事が、専業主婦としての日々の頑張りを再認識し、自分らしく前向きにお金と向き合うきっかけになれば嬉しいです。
今回は精神論的なお話が多くなりましたが、次回コラムでは実際に家族でのお金を見る際に、まず考えるべきライフプランについてお伝えします。お楽しみに!
(文)近藤 賢一/Kenichi Kondo
子育て世帯専門のファイナンシャルプランナー事務所RAC代表。
『関わる全ての子育て世帯が、知らないことで損をしないため』に難しいお金の話を分かりやすくワクワク伝えるプロ。
年間100世帯以上の子育て世帯の家計相談や資産運用、住宅購入等ありとあらゆるお金の相談に対応。毎日配信される公式LINEは「無料で気軽にお金や制度、経済の情報を得ることができる!」と大好評。大人だけでなく子どもの金銭教育にも力を入れ、お金の大切さやお金の稼ぎ方を伝えるオンラインスクールも開講しています。
大学生のアメリカンフットボール部のコーチもしながら、明るく楽しく人生100年時代を生き抜く力をつけるための並走者として活動中です。















