『お金の話』と聞くと、どうしても避けてしまったり、抵抗があったりする方もいるかもしれません。このコラムではお金を知ることで人生が明るくなる方法をお伝えいたします。
前回のコラム、子育て世帯が知っておくべき!人生の道しるべ『ライフプラン』では、皆さんの人生を豊かにするお金の考え方や気をつけてほしいことについてお伝えしました。
自分のやりたいことを後回しにしてほしくない。事前に『お金』の備えをすれば、やりたいことが実現しやすくなる。そのために『ライフプラン』を最初に考えるということが重要でした。
第3回目の今回は家計のデトックス! 支出を減らす節約のポイントについてご紹介します!ぜひ、一緒に考えていきましょう!
目次
支出を減らす『家計のデトックス』とは?
最近は『デトックス』という言葉をよく聞きますね。これは『detoxification(解毒)』という英単語の短縮形で、「体に溜まった毒素を体外へ排出する」という意味の言葉です。
家計のデトックスとは、不要な支出を減らすこと。お金の流れは3種類ありましたね。
- 稼ぐ
- 削る
- 増やす
ここでは家計の毒素=無駄や節約可能な支出を『削る』ことで、家計のデトックスを行いましょう。
固定費を削ると、生活するだけで『節約』に!
節約の第一ステップは固定費を見直すことです。節約のためには「家計簿をつけたほうがいい」といいますが、支出をすべて把握するのはなかなか大変ですね。そこで最低限、固定費を把握することができればOKです。
長期的に積み重なる固定費は、トータルで見ると大きな支出となります。できるだけ早く見直すほうがお得ですよ!ここからはデトックスのための家計の見直しポイントを4つ挙げていきます。
【見直しポイント1】携帯電話の通信料
あなたは毎月、携帯電話の通信料にいくらかかっていますか?もし月10,000円以上かかっているという方は特に見直してほしい項目です。
格安SIMがおすすめですが、携帯会社を変えなくても自分に合ったプランにするだけでかなり安くなることもありますよ。
節約ボリューム
30歳の方が携帯料金を月5,000円節約したとしましょう。80歳まで携帯を使うとしたら5,000円×12か月×50年=300万円の節約になります。
【見直しポイント2】住居費
賃貸の方は家賃、持ち家の方は住宅ローンが住居費にあたります。あなたの住居費は収入に合っていますか?住居費は手取りの30%くらいがよいとされています。
住宅ローンを組むときに注意したいのは借りられるお金と返せるお金の違いです。住宅ローンはあくまで年収に対して借りられるお金の目安。子どもの人数や年に何回旅行をしたいかなどのライフプランは考慮されません。
家を買ってから思ったよりも住宅ローンが負担になる場合も…。その場合は住宅ローンの借り換えが効果的な場合もあります。
金融機関を変えることもそうですが、実は住宅ローンを下げるための交渉術などもあります。ノウハウを知っておくと住居費が月5,000円~10,000円変わることも少なくありません。
節約ボリューム
35年ローンで月5,000円節約できると5,000円×12か月×35年=210万円の節約になります。ローンの見直しはかなり大変ですが小さくないデトックスです。
【見直しポイント3】不要なサブスクリプション
真っ先に見直したいのは不要なサブスクです。もちろん必要なものは問題ありませんが、契約していることをすっかり忘れているものはないですか?一度見直してみてください。
ライフスタイルが変わって使わなくなったサービスや、そもそも払っているのに気が付いていないこともあります。「月額100円ならいいか」「解約したつもりができていなかった!」「解約の仕方がわからない…」など、これこそ完全に無駄なお金です。
節約ボリューム
例えば月300円のサブスク。放置すると永遠にかかります。50年続いたら…300円×12か月×50年=18万円かかってしまう計算に。
【見直しポイント4】保険料
保険の見直しの重要性は分かっているものの、なかなか後回しになってしまいますよね。
保険は「ただ入っているから大丈夫」というものではありません。「本当に必要か?」「今の時代に合っている?」そんな疑いを持って見直し、本当に自分に合った保険を選びましょう。
考えるべきポイントは4つあります。
- 年金制度(遺族年金、障害年金、老齢年金)
もしもの時や老後に国がお金を出してくれる制度です。 - 高額療養費制度
医療費が高くなったときに自己負担を抑えてくれる制度です。 - 会社の健康保険組合
大企業では会社が組合を持っています。組合で負担してくれる医療費が保険と被っていませんか? - 保険の中身
現代の医療に合っていますか?昔入った保険ではカバーできない治療もあります。また、最近は入院期間が短くなっている傾向にあり、その対応はできていますか?保険料がいくら安くても使えない内容では意味がありません。
自分に必要なポイントを見分けることができれば大きなデトックスになります。
固定費を見直して、家計をスリムに!
いかがでしたでしょうか?
変動費である『食費』や『お小遣い』を削ろうとすると結構ストレスがかかってしまいますね。今回ご紹介したように、まずは固定費の中でストレスがないものから見直すと家計のデトックスが長続きします。たとえ100円でも「塵も積もれば大きな節約」です。
家計のデトックスができたら前回のコラムでお話ししたライフプランと組み合わせて、節約できたお金をどう扱っていくか考えてみてくださいね。
次回コラムは2023年8月8日公開予定です。お楽しみに!
近藤 賢一/Kenichi Kondo
子育て世帯専門のファイナンシャルプランナー事務所RAC代表。
『関わる全ての子育て世帯が、知らないことで損をしないため』に難しいお金の話を分かりやすくワクワク伝えるプロ。
年間100世帯以上の子育て世帯の家計相談や資産運用、住宅購入等ありとあらゆるお金の相談に対応。毎日配信される公式LINEは「無料で気軽にお金や制度、経済の情報を得ることができる!」と大好評。大人だけでなく子どもの金銭教育にも力を入れ、お金の大切さやお金の稼ぎ方を伝えるオンラインスクールも開講しています。
大学生のアメリカンフットボール部のコーチもしながら、明るく楽しく人生100年時代を生き抜く力をつけるための並走者として活動中です。
・ホームページ:ファイナンシャルプランナー事務所RAC