ネット通販で買い物をすると、購入額に応じてポイントがつくサイトが多いですよね。
また、特定期間の買い物でポイント付与率がアップする『お買い物マラソン』やバーコード決済を利用してボーナスポイントがつく『○○Payキャンペーン』といったイベントも頻繁に行われています。
みなさんはこの貯まった買い物ポイント、どのように活用されていますか?
ポイントを利用して商品を購入するのも賢い節約ですが、もう一歩進んでポイントを増やすという方法もあります。
家計やりくり術の第4回目は、集めたポイントで買い物するのではなく、資産運用する『ポイント投資』がテーマです。
スマホアプリから気軽にスタートできるポイント投資。投資というと難しいイメージを持たれがちですが、そんなことはありません。ぜひ最後までお付き合いください!
初期費用は不要!おすすめポイント投資のメリットと注意点
ポイント投資とは、買い物ポイントを使って、疑似的あるいは直接的に資産運用をする仕組みのこと。
具体例を挙げると、証券口座を開くとLINEアプリ内でポイント投資できるようになる『LINE』や楽天スーパーポイントで投資信託が購入できる『楽天ポイント投資(楽天証証券)』などがあります。またTポイントやPonta にもポイント投資サービスがあります。
ポイント投資は、大きく分けて2種類あります。
ひとつは、ポイントを金額換算して証券口座に入金して投資信託や株式を購入する『換金投資スタイル』。もうひとつは、ポイントをポイントのまま運用する『ポイント運用スタイル』です。
ポイント投資のメリット
どちらにしても、運用の軍資金となるのは買い物ポイントです。現金がなくても資産運用ができるのがポイント投資最大のメリットと言えます。
投資したポイントはそもそも自分の財布から出したものではないため、増えれば儲けもの。損したとしても使ったポイント分の損失で収まります。手持ちの現預金に影響がでないため、安心して投資することができます。
また、買い物ポイントは随分貯まっているけれど買いたい商品が今はないという人にとってもポイント投資を検討してみてもよいのではないでしょうか?買いたいものが現れるまでポイントをそのまま寝かせず、資産運用で増やすことができるからです。
ポイント投資の注意点
気を付けたいのは実際にポイント投資を行う際に必要な準備。
証券会社と連携したポイント投資サービスの場合、最初に証券会社で口座を開く必要があります。スマホだけで完結するサービスもありますが、それでも、身分証明書やマイナンバーなどの必要書類を提出してからのスタートとなり多少の手間がかかります。
ポイント投資できる環境が整った後も注意点があります。
基本的に投資信託は、売買をするときや運用期間中に信託報酬などの手数料がかかります。キャンペーンで購入手数料を無料にしている運営会社もありますが、手数料以上の利益が出なければトータルで損をしてしまうので注意が必要です。
元手が貯めたポイントであっても、日々価格が上下する商品で運用をするわけですから、投資金額より評価額がマイナスになる日もあります。そうした価格変動に気持ちが揺れ、不安になる、イライラしてしまう人もいるかもしれません。いきなり大きな金額(ポイント)で運用せず、少額で何度かに分けて分散投資をするようにしましょう。
まとめ
読者のみなさんの中には『ポイ活(ポイント活動)』をされているポイント達人もいらっしゃるかもしれません。これは私見ですが、ポイント集めが上手な人は、価格変化に敏く投資センスがある人が多いです。
今回紹介した『ポイント投資』は、資産運用のスタートにはうってつけのツール。なくなってもあきらめのつく程度の少額ポイントを使って資産運用をはじめてみはいかがでしょうか。
海老原 政子/Masako Ebihara
ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザー
国内生保にて生命保険募集人業務に携わるなかで、ライフプランの重要性に目覚め、生活者視点を活かしたFP業務を開始。千葉市在住。個人・企業向けマネープランセミナーや家計相談業務を行う。マネーコラム執筆多数。子育て中の主婦の目線を活かした、わかりやすい保険見直しや住宅購入、家計改善アドバイスを提供する。
(保有資格:AFP、住宅ローンアドバイザー)。