幼い頃から便秘や下痢など、おなかの不調に悩む子どもたちは5人に1人。とても多いのが現状です。
このコラムでは、ここまで3回にわたり子どものおやつの位置づけや選び方、そして便秘解消について、腸活のお話をお伝えしてきました。
最終回となる今回は「砂糖不使用!甘酒で作る腸活おやつ」です!
砂糖不使用!甘酒で作る腸活おやつ
子どもにとっておやつは「第4の食事」であり、不足する栄養を補う目的があります。腸の負担にならないシンプルな材料でできたものを選ぶとよいでしょう。
おすすめしたいのは『甘酒』です!
甘酒は健康的で栄養たっぷり!飲むだけではなく、料理やおやつにも使えるアレンジがしやすい万能食品です。
知ってた?2種類ある甘酒
甘酒といっても、作り方や原材料で大きく2種類に分けられているのを知っていましたか?
酒粕甘酒
ひとつは酒粕から作られる酒粕甘酒。
日本酒を作る工程で搾りかすとして残った酒粕に、砂糖や塩を加えて作った甘酒です。そのため微量ながらアルコールが含まれます。
子どもや妊婦さんは控えた方が良い甘酒です。
米麹甘酒
米麹と水だけで作られたお米由来の自然な甘みを感じられる米工事甘酒。砂糖は不使用なのにとても甘いのが特徴です。
酒粕甘酒と違い完全にノンアルコールなので、子どもも妊婦さんも安心して飲むことができます。
おやつ作りや料理に使うときは『米麹甘酒』を選択してください。
甘酒の栄養
甘酒にはなんと350種類以上の栄養成分が含まれています。ミネラルも豊富で、砂糖比べておよそ60倍。
なかでも人間の体内で生成することのできない必須アミノ酸やビタミンB群が含まれていたり、オリゴ糖や乳酸菌をはじめとする善玉菌のエサになったりすることで腸内環境を整える役割も担います。
このことからも甘酒は子どものおやつに最適と言えます。
砂糖不使用なのに甘い!甘酒入り牛乳寒天
甘酒を取り入れやすい、簡単おやつのレシピをご紹介します!
材料
- 糀甘酒 200㏄
- 牛乳 200㏄
- いちご 1/2パック糀
- 粉寒天 2g
作り方
- いちごは半分に切る
- 鍋に糀甘酒、牛乳、粉寒天を入れて火をつけ、寒天が溶けるまで泡だて器でよくかき混ぜる
- 沸騰してから1分ほど加熱したら火から下ろす
- 器に①と粗熱を取った③を流し入れ冷蔵庫で冷やす
- しっかり固まったら完成
※いちごはお好きなフルーツや缶詰で代用可能です。
※寒天は食物繊維が豊富なので、甘酒×寒天で腸活おやつに!
腸活におすすめなおやつのポイント
小さいうちから市販のお菓子に慣れてしまうと濃い味・人工的な味に慣れてしまいます。
できるだけ甘酒のような天然の甘味で、栄養価が高く腸内の善玉菌のエサにもなる食材を選んでいきたいですね!
「体に良いものは選ぶのが大変…」と思う方もいるかもしれませんが、最終的には『シンプルなもの』が基本です。
ごはんに海苔とゴマを混ぜたおにぎり、旬のフルーツ、小魚、そして米麹と水からできた甘酒。こういったシンプルなものが、子どもの味覚を養い、腸内環境を整えてくれます。
まとめ
腸は栄養素を吸収できる唯一の場所です。腸で栄養素をしっかり吸収できると、栄養が巡り元気な体を作ることができます。
いつも何気なく食べているものが、私たちの腸へ大きな影響を与えます。子どもが口にする食品を選択するのは、親である私たち。
子どもの元気な笑顔と健康を守っていくためにも、普段食べているおやつをちょっと見直してみませんか?
あなたとあなたのお子さん、家族の笑顔が続くことを願っています!ここまで読んでいただきありがとうございました。
菅野 香澄/Kasumi Kanno
管理栄養士/発酵食エキスパート1級/上級食育アドバイザー
管理栄養士として病院勤務に携わり、延べ3000人以上の栄養サポートを実施。現在はフリーランス管理栄養士として市役所や学校依頼の栄養講座の開催、支援センターでの離乳食相談会やコミュティカフェでのメニュー監修などを行う。その他、発酵調味料の講師育成、家族やママ自身の健康サポートをオンラインで開催。発酵調味料で家族みんなが幸せになる循環を増やすために活動中。