赤ちゃんの健やかな発育に欠かせないハイハイ運動。前回のコラムでは、その基礎を作るうつ伏せ姿勢のエクササイズ『ちゅっちゅこっこ』をお伝えしました。
シリーズの締めくくりとなる今回は、ハイハイ期以降のお子様に向けた、歩行をサポートする全身運動『でんでらりゅうば』をご紹介します。直立歩行へとつながる運動機能を、遊びの中でどう引き出していくか。成長の喜びを分かち合える具体的なステップをご紹介します。
目次
『くぐる・のぼる・乗り越える』でボディイメージを高める
いよいよハイハイで、自ら動きはじめた赤ちゃんには、『くぐる』『のぼる』『乗り越える』といった仕掛け遊びがおすすめです。目の前にある環境に合わせて、からだを曲げたり、伸ばしたり、ひねったり。赤ちゃんは試行錯誤しながら、驚くほど多様な動きを見せてくれます。
こうして無意識に『姿勢』や『からだの向き』を変え、全身を使って遊ぶことで、運動発達の土台となる『ボディイメージ』が自然に発達していきます。アイテムは滑りやすい等の危険のないものであれば何でもOK。おうちにある身近なもので、早速遊んでみましょう!
『くぐる』
テーブルや椅子の下をくぐったり、おむつの空き箱や段ボールをトンネルにしたりするのもおすすめ!
『のぼる』
座っているママの膝にのぼる、うつ伏せになっているパパの背中に手足を大きく使ってよじのぼる!
『乗り超える』
丸めたお布団や洗濯物の山を越える、お部屋のちょっとした段差を上り下りする。
このように障害物をどうやってクリアしようか?と試行錯誤するプロセスは、赤ちゃんの脳をどんどん活性化させます。「おっとっと!」とバランスを崩す経験も、自分の身の守り方(バランス感覚)を学ぶ大切な勉強なのです。
『ハイハイ』をあまりしなかった子へのリカバリーにも!

これらの遊びは、ハイハイをあまりせずに歩き始めたお子様の『再学習』運動にも非常に効果的です。「歩き始めたけれど、なんだか足元が安定しない」「よく転ぶ」といった様子が見られる場合は、もう一度ハイハイに戻って『くぐる・のぼる・乗りこえる』遊びをしてみましょう。運動機能は何歳からでも、楽しくリカバリーが可能です!
わらべうたに合わせてやってみよう!「でんでらりゅうば」の遊び方

遊び方の手順
- 両手と両膝を床についてハイハイ運動する。
- 両手とつま先を床についてハイハイ運動する。
ポイント
・赤ちゃんは見ているだけでもOK!見本となるように、パパやママが正しい姿勢を意識して!
・四つ這いは、足の指を立てず、足の甲で這いしましょう。
・高這いは、できるだけ頭をあげて前を向いて這いましょう。
「でんでらりゅうば」はこんな時におすすめ
・腹這いから四つ這いの移行期に
・ハイハイの期間が少なかった子に
・歩き始めたけど、なかなか安定しない子に
・遊びながら体幹を鍛えたい時に
【動画】『でんでらりゅうば』
動画を参考に、わらべうたのリズムに合わせて、毎日のふれあい遊びに取り入れてみてくださいね。
解説画像① でんでらりゅうば手順
「やらなきゃ!」ではなく「楽しい!」が一番
全10回にわたり、おうちで育てる体幹遊びのヒントをお伝えしてきました。
トレーニングといっても、決して「できないことをさせる特訓」ではありません。最も大切なのは、赤ちゃん自身が「からだを動かすって楽しい!」と思えることです。大人の「させなきゃ!」という焦りは、赤ちゃんに伝わってしまいます。
運動を楽しい遊びに変えて、赤ちゃんが本来持っている力を自然に引き出していけるよう、ゆったりとした気持ちで見守ってあげてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

落田 順子/Junko Ochida
近年は、保育現場への普及にも尽力し、保育園や保育士会での研修のほか、保育士養成大学での学生向けワークショップを通じて保育の質の向上に寄与する。
2022年からは、阪神梅田本店「ママそら」講師として「0歳からの体幹育て講座」を担当。2025年、共著「子どもたちの未来は、関わる大人で変わる~MANA部屋プロたちからのススメvol.1」を共著で出版。


















