香りの好き嫌いは心のバロメーターとされています。このコラムではイランイランの香りが苦手なあなたが、もっと『あなた自身』のことを好きになれる方法をお伝えします。
このコラムシリーズでは、日々の暮らしを彩るアロマ(香り)を感じるきっかけになるようなヒントをお渡ししています。過去コラムもぜひ参考にしていただけますと幸いです。
香りは心のバロメーター あなたがもっとあなたのことを好きになる方法
突然ですが、あなたは今、自分のことが好きですか?
もし、あなたが“はい”と即答できたのなら、今日のコラムはあなたには必要ないかも知れません。
今まで数回にわたりコラムを書かせていただきましたが、香りを通して私はこのことを一番お伝えしたかったのかも知れません。
長い長い時間、自分のことを好きになれなかった私の体験談も交えながら、お話しさせていただきます。
女性らしさの象徴の香り『イランイラン』
あなたはイランイランというお花をご存知ですか?
カールした黄色の花びらが垂れ下がるように咲く可愛らしいお花で、シャネル№5などの香水にも使われているオリエンタルで華やかな香りが特徴です。
また、催淫作用により、官能的な高揚感を高めることができ、男性がもっとも女性らしさを感じる香りとも言われているのです。
更には、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を高める作用が研究で確認されているため、ホルモンバランスの乱れからから起こる肌荒れやPMS、更年期障害や女性特有の症状の緩和に役立てることができます。
こんなに官能的でありながら、心の不安や焦燥感、気分の落ち込みの手助けもしてくれる香りがイランイランなのです。
イランイランの香りが受け付けない女性の傾向
私が一万人以上の女性のトリートメントをさせていただいてきて、このイランイランの香りに関してある共通項を見出したのです。
それは、自分のなかの女性性を抑え、「私が頑張らなきゃ」と人に頼ることも甘えることも上手にできずに一生懸命生きている女性の多くが、イランイランの香りに拒絶反応を起こすということでした。
痛いほどその気持ちが分かりました。
なぜならば、私がアロマの世界に出逢ったばかりの15年ほど前は、このイランイランの香りが大嫌いだったのです。そればかりでなく、この香りを嗅ぐと、ムカムカして気持ちが悪くなるほどだったからです。
その後私は、多くの方々と出逢い、様々な生き方や考え方に触れるなかで、少しづつ人に頼ること、甘えることが出来るようになり、何より、完璧を目指す必要なんてないし、このままの自分が最高に素晴らしいとある時思えたのです。
気づいたら、いつの間にかイランイランの香りが嫌いじゃなくなり、今では大好きな香りの一つとなりました。
あなたは十分、頑張ってきたね
あなたは今、一人で子育て頑張ってはいませんか?
自分がしっかりしなきゃって誰にも甘えずにいませんか?
完璧なお母さんになろうと無理していませんか?
お洒落をしたり、好きなことをすることはいけないことだと我慢していませんか?
頑張ってきたね。
よくここまで来たねって。
もし、今の自分が嫌いなら、今の自分をそっと抱き締めて、今の自分とお別れしよう。
ゆっくり走ったらいいよ。
ほんの少しだけ早く歩いてみようね。
きっとあなたはもっと自分のことが好きになっているから。
出逢いたかった自分がそこにいるから。
香りは心のバロメーター
イランイランの香りに限らず、香りの好き嫌いは、今のあなたの心の状態を知る一つのバロメーターとなります。だから、香りの世界は味わい深く神秘的なのです。
『植物たちは人間を助けたがっている』
このことだけは覚えておいて下さい。
どんなあなたであっても、植物たちはいつだってそっとあなたの心に寄り添ってくれるから。
高木 理々/Riri Takaki
フランス式アロマ「biossentiel」 技術講師 ・ReBorn(再生)サロン事業&スクール事業 代表 ・認知症予防サポート協会
2度の重度の鬱病を克服した経験から 「人はいつでも生まれ変わることが出来る」をコンセプトに ReBorn(再生)という名で、サロンを開業して10年。フランス式アロマの先駆的ブランドbiossentielを研究し独自のトリートメントを開発。 全国に技術を広める活動を行っている。
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