7月といえば七夕!
保育園や幼稚園でも七夕の製作が行われたり、街中でも笹の葉に短冊が揺れていたりと、私たちの生活には実になじみ深い行事の一つですね。
でも、あなたは『本当の七夕』について、どれくらい知っていますか?
あなたは『本当の七夕』を知ってる?
七夕は7月7日ではない!?
まだ梅雨にかかることも多い7月7日ですが、実は今私達が祝っているこの7月7日は本来、七夕の日ではありません。
というのも、昔は旧暦(月の満ち欠けをで暦をつくり、一年は約354日)を使用し、旧暦で7月7日を七夕としていたからです。
ですので、今の暦でいう8月が本当であれば七夕の時期ですね。
実は7月ではまだ彦星(アルタイル)は空高く昇っていません。
彦星も空高く位置し、夏の大三角形がきれいに見える、本来の8月の時期に七夕祭りを行う地域もあります。
その中でも有名なものが、東北三大祭りに数えられ、8月6日~8日と3日間に渡り開催される『仙台七夕祭り』なのです。
織姫と彦星は恋人ではない!?
一年に一回しか会えない恋人たち・・・というイメージが強い織姫と彦星ですが、実は恋人同士ではありません。
その説明のためにも、一般的な七夕のお話(牛郎織女(ぎゅろうしゅくじょ)という、中国発祥の物語)をしましょう。
『織姫』は、それはもう美しいはたを織るということで、天の神様にとっても自慢の娘だったのですが、本人は一切身なりを気にせず働き続けていました。
それを不憫に思った神様は、いわゆるお見合いを決意します。そこで紹介したのが、これまた勤勉でひたすら牛の世話をする彦星です。
そうして二人は結婚し、仲睦まじく過ごしていたのですが、勤勉だった二人は遊び惚けるようになってしまいました。
天の服は不足し、牛たちはやせ細っていきました。
何度天の神様が働くように伝えても、二人は一切聞く耳を貸さなかったので、天の神様は二人を引き離します。
しかし、これで悲しみにくれた二人はさらに働かなくなり、天の神様ですらボロを着て、牛たちはますますやつれていきました。
そこで、まじめに働くのであれば、年に1回七夕の日のみ会うことを許すことにより、二人はその日を楽しみにまた勤勉になったのです。
そう、二人は恋人同士ではなく、離れて暮らす『夫婦』だったのですね。
短冊には適したお願いごとがある?
皆さんは短冊にどんなお願い事を書きますか?
短冊に願い事を書くというのは江戸時代から主流になってきたとされています。
七夕は織姫と彦星、特に天の神様の娘で、織物の天才である織姫にスポットをあてた行事ということから、寺子屋が増えた江戸時代は、習字や習い事の上達を祈り、また短冊は文字を丁寧に書くという練習の意味もこめられていたそうです。
ですので、本来は物が欲しいという願い事ではなく、習い事や勉強などの上達を願う方がよいとされています。
「これが七夕!」という食べ物は?
お正月料理といえばおせちやお雑煮、クリスマスといえばローストチキン、というように、そのイベントを連想させる食べ物がありますよね。
それでは『七夕』連想させる食べ物は一体何でしょうか?
それは『そうめん』なのです。
あまり知られていませんが、実は千年も昔から七夕の行事食として親しまれてきたそうです。
そうめんは、もともと中国から伝わった『索餅(さくべい)』という、縄をあんだ小麦粉のお菓子であったとされています。中国の言い伝えでは、7月7日に死んだ帝の子が霊鬼神となって熱病を流行らせたが、その子が好きだった索餅を供えてお祀りしたことから、7月7日に無病息災を祈り、索餅、後のそうめんを食べるようになったとされています。
他にも
- そうめんを天の川に見立てている
- 織物の上手な織姫を連想させる、糸のようなそうめんで。女の子の裁縫が上達するよう祈った。
- 暑い夏でも栄養の豊富で食べやすいそうめんで健康を祈った
など、諸説あるそうです。
あなたはいくつご存じでしたか?ぜひお子さんと一緒に七夕の由来を楽しみながら、笹飾りをしたりそうめんを食べてみたりと、日本ならではの四季を感じてみてくださいね。
<参考>
◆販促マップ > 【8月の七夕】七夕を8月で行う地域があるってほんと? その理由はなぜ?
◆明日のネタ帳 > 通年行事 > 七夕 > よく分かる七夕伝説|織姫と彦星の物語・催涙雨について
◆All About > 暮らし > 冠婚葬祭 > 暮らしの歳時記 > 夏の行事・楽しみ方(6~8月) > 笹飾りの意味とは?七夕飾りの種類、短冊願い事NGって?
◆フラワーギフトの日比谷花壇 > 花と緑で生活を楽しくするコラム > 七夕の笹飾りの由来は?七夕飾りと五色の短冊の意味
◆暮らし歳時記 > 四季と行事食> 夏> 七夕そうめん
◆Hisamatsu Plus > 雑学・豆知識 > 七夕に「そうめん」を食べる理由