お腹の赤ちゃんと共に過ごす妊娠中。嬉しさや楽しさもある反面、身体や心の変化が大きく、戸惑うことも多いのではないでしょうか?
妊娠が判明すると「どのくらい運動をしていいのだろう?」または「いつまで身体を動かしていいのかな?」と悩まれているプレママも多いことでしょう。
そこで、妊娠中のヨガの取り入れ方や時期とやさしいマタニティヨガのポーズをお伝えします。
ヨガで充実したマタニティライフを送り、心身を整えてお産に備えましょう!
目次
マタニティヨガ いつから? どれくらい?臨月もOK?
妊娠中は身体にも心にも大きな変化がありますが、マタニティヨガなどの適度な運動は気分転換になります。
マタニティヨガを始めると、精神的に心が安定し、安産へ向けた体づくりや体重管理、出産時にも役立つ呼吸方法や痛み逃し方法の習得など、ママにも赤ちゃんにもとってもいい効果がたくさん期待できます。
簡単にできるポーズばかりなので、ヨガ初心者のママにもおすすめですよ♪
では、マタニティヨガは、いつからいつまでしてよいのでしょうか?まずは、マタニティヨガをできる時期についてお伝えします!
マタニティヨガはいつからできる?
マタニティヨガは妊娠16〜19週(5か月)以降安定期に入ってから始めましょう。
妊娠初期(0週から13週)は、胎児の脳や心臓といった主な器官の形成期のため、避けておくほうが無難です。ただし、妊娠前からヨガが習慣になっていて安定期までまったく運動ができないことが、かえってストレスになるような場合は、妊娠初期から始めてもよいでしょう。
筆者は妊娠初期の悪阻が酷く、身体面・精神面ともに辛かったですが、マタニティヨガによってマイナスルーティンから脱することができました。
妊娠中の女性の身体はとてもデリケート。赤ちゃんに個性があるように、妊婦さんそれぞれ状況が異なります。不安な場合はマタニティヨガを始める前にかかりつけの産科医に相談してください。
今回ご紹介するマタニティヨガのポーズは妊娠初期からも取り組める軽度なものですが、不快感があればすぐに中断しましょう。
注意点
- 食後や入浴直後は避けましょう
- 内臓に圧力をかけるポーズは避けましょう
- 子宮の収縮を引き起こすポーズ、無理に引っ張るようなポーズは避けましょう
- 体を極限までねじるポーズ、逆立ちのポーズは避けましょう
- 深い呼吸を必要とするポーズは避けましょう
- 腰痛がある場合は、過度にストレッチしないようにしましょう
リフレッシュできて気持ちがいいかもしれませんが、無理はしないようにしましょう!
マタニティヨガのおすすめ頻度は?
ヨガ初心者の場合は週に1度、10分ほど簡単なポーズをとることから始めてみてください。
慣れてきたら時間を延ばし、毎日30分〜1時間程度かけて、ゆっくりと色んなポーズを行えるようになります。
妊娠期は、ホルモンの影響で身体に変化がおきやすいです。特に『リラキシン』という関節の靭帯を緩める女性ホルモンが急増するので、過度に力が入りすぎないように注意が必要です。
くれぐれも無理はせず、ご自身の身体とお腹の赤ちゃんと相談しながら行いましょう。体調がすぐれないときは、ただ背筋を伸ばして座り、深い呼吸を繰り返すだけでも充分リラックスできますよ。
マタニティヨガは臨月でもできる
お腹が張ったり辛くなければ、臨月でもゆったりとしたヨガを行うことで、たっぷりの酸素を赤ちゃんに送ることができます。出産のための体力や筋力をつけるためにも、マタニティヨガはおすすめです。
臨月でもマタニティヨガは継続できますが、下記が終了の目安です。
- 初産の場合 産道の開きをよくするために出産予定日まで
- 経産婦の場合 産道が開きやすくなっているため妊娠38週あたりまで
お腹が張ったり辛くなったりした場合はすぐに中止して、かかりつけの産科医に相談するようにしてください。楽しみながらチャレンジしてくださいね。
やさしいマタニティヨガポーズ3選
【1】肩甲骨ストレッチで心身ともにすっきり
妊娠中は内臓の位置が下がり、違和感や疲れを感じやすいので姿勢が崩れがちに。胸を開くポーズで深い呼吸をし、心身ともに快調を目指しましょう!
- 楽な姿勢で座ります。この時に、背中が曲がってしまう方は、お尻の下にクッションを入れ、高さを出して、坐骨をしっかり立たせましょう。
- 鼻から吸って、両手を外から大きく広げて頭上へ持っていきます。
- 吐く息で、手の平をしっかり広げた状態で、肩甲骨を引き寄せながら肘を外側に張ります。
- このセットを、呼吸に合わせながら3回程度行います。
ポイント
吐く時に目線を斜め上にすると、より胸が開いて呼吸がしやすくなります。
【2】お尻ストレッチで腰痛緩和
腰痛に悩まされている妊婦さんは少なくありません。多くの原因は、お尻の筋肉が凝り固まっていること。しっかりほぐして腰痛緩和へつなげて行きましょう。
- 軽く曲げた右足の膝の上に、左の足首を乗せましょう。数字の4の字をイメージしてください。
- 鼻から吸って、吐く息で、左手で右の膝を軽く前へ押し出します。
- 吸って、緩めます。 息を吐いて、もう一度前へ押し出します。
- 左も同じように繰り返します。このセットを2〜3回ずつ行います。
ポイント
吐く時に背中をしっかり伸ばして、胸を斜め上に持ち上げるように意識すると更に伸びが深まります。
【3】首ストレッチで自律神経を整える
妊娠初期は精神的に不安定になりがち。首は脳の一部であり首の筋肉のこりがひどくなると、自律神経が乱れ、頭痛や倦怠感などの不調が出てきます。しっかりと首回りの筋肉をほぐし、予防または改善を目指していきましょう。
- 楽な姿勢で座ります。
- 胸の前で手をクロスし鎖骨付近に置きます。
- 鼻から吸って、右からゆっくりと頭をまわします。
- 吐く息で、反対側からゆっくりと戻してきます。
- 呼吸に合わせながら、左右3回ずつ行いましょう。
ポイント
怖くなければ瞼を軽く閉じ呼吸に意識を向けながら行うとより効果的です。
マタニティヨガの動画もチェック!
お時間がある方は動画を見ながら一緒に動いてみましょう!
片岡 まこ/Mako Kataoka
ヨガインストラクター/ウェルビーイングディレクター/AMFT アンガーマネジメント士/マタニティピラティス インストラクター
10代前半から、ミュージカルや舞台などに出演し身体を使って表現することに親しみ、2014年ミス・アースジャパン・2015年ミス・インターナショナルジャパンファイナリストとして活動。その際に心身ともに健康であることの大切さに気づき、ヨガを本格的に学ぶ為に渡米しヨガ資格を取得。帰国後は、ヨガの魅力を沢山の方へ伝える為に、東京タワーメインデッキ貸切ASAYOGAをはじめ、様々なヨガイベントをプロデュース。
ヨガのみならず、マタニティピラティスや、持続的な幸せを目指すウェルビーイング論、そしてアンガーマネジメントなども伝えている。学校法人「文化服装学院」の非常勤講師、コラム執筆、広告出演やプロダクトプロデュースなど活動の幅は多岐に渡る。